副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
そのまま抱き上げられ、寝室へと運ばれる頃にはもうキスに溺れていた。
キスを繰り返しながら、ベッドの前でワンピースがストンと落とされたのも気づかずに私は誠のキスに夢中になっていた。

あれ?
急に、キスが止まりふと寂しくなり、目を開けて誠を見上げた。

「まこ……と?」
なぜか、少し頬が赤くなった誠を見て、意味が解らず、またキスをねだるように誠の頬に触れた。
「もっと……」
「莉乃……お前。やばいって……」
少し目をそらすように言った誠に、急に不安になった。
「その瞳も……やばい。これ最高のプレゼントだわ」
急に激しくベッドに組み敷かれ、上からじっと見つめられ、そっと胸元にキスをされ、いつもの感覚とは違うその時、自分の下着を思い出した。

「あっ……これは……あの……忘れてた……」
急に恥ずかしくなり、顔を手で覆った。
「え?忘れてた?」
「そう、バラを貰ってこの下着の事、頭から抜けてた……一番気になってたのに……恥ずかしい……香織が……」
ふと、顔を逸らして支離滅裂な事を言う私の顔を正面に向けさせて、手をどかされキスが降って来る。

「すごい、綺麗。やばいぐらいに似合ってる……最高のバレンタインだよ。香織ちゃんにお礼を言わなきゃ」
ニヤリと笑った誠に、
「バカ……」
それだけ言って、自分から誠にキスをした。

香織……やっぱりこれが一番成功みたい……。
そんな事を思って、誠に微笑んだ。


おまけのバレンタイン fin



最後まで読んで頂いてありがとうございました。
< 298 / 323 >

この作品をシェア

pagetop