副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
常に女の影が絶えず、日替わりで相手が変わっていたことを。
結婚して1年、莉乃にとっては毎日幸せな日々だったが、誠にとっては慣れてきな自分との生活は退屈な物なのかもしれない。


言葉だけがグルグルと周り、これ以上は聞いていけないと、ソファに戻るも今の言葉が莉乃の頭を占拠した。

なかなか電話から戻ってこない誠に、更に莉乃は不安になりそっと誠が入っていった部屋へと視線を向けた。

「ああ、じゃあ」
なぜか嬉しそうに楽しそうに誠は戻って来ると、莉乃に笑顔を向ける。

「ごめん。どうなった?この話」
何事もなかったように、誠は莉乃の隣に戻るとテレビに視線を向ける。

「えっと……」
今の電話が気になり、ほとんど見ていなかった莉乃は、曖昧に答えながら誠に尋ねた。

「今の電話仕事?」
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