副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
もう1件のメールは、弘樹だった。
【昨日は気を使ってくれてありがとな。迷惑ついでにもう1つ。日曜日に香織ちゃんと遊ぶ約束したら、誠と莉乃ちゃんも誘おうって話になったから日曜日あけとけよ。】
(マジか!?嫌……向こうが断るだろうな)
そんなことを思いながら、弘樹に電話をかけた。
数コール後、
『もしもし』
「おい、あのメールなんだよ!」
『いきなりだな、何か予定あるのか?』
弘樹は笑いながら聞いた。
「高校生じゃあるまいし2人で行けよ。女と付き合うのなんて慣れてるだろ?」
誠は少しため息をついて言った。
『嫌、香織ちゃん以外にガード硬くて。2人はちょっとって感じだったから』
「はっ?お前が遊ばれてるんじゃないか?あの子だって相当モテるだろ?」
『まあ、いいじゃん。楽しく遊びに行こうぜ。莉乃ちゃんと知り合いなんだろ?昔の女とかまずい関係じゃないんだろ?』
「……あの子だよ。秘書」
『はっ?』
「いつもと、別人で驚いたけど…。」
『秘書……』
弘樹もあまりにも意外な答えに言葉を詰まらせた。
「まあ、向こうが断るだろう」
『でも、香織ちゃんの頼みなら断らないかもな』
2人は沈黙した。