副社長には内緒!〜 Secret Love 〜
「莉乃、お腹?空かないか?今日早かったろ?朝ごはん」
「早かったけどまだ大丈夫だよ?誠は?」
「俺は、基本食べても食べなくてもどっちでも大丈夫だから……」
サラッといった誠の答えに莉乃は、怪訝な顔をすると、軽く睨むように見据えた。
「余計なお世話かもしれないけど、ごはんはちゃんと食べないと。ずっと気になってたよ」
「ふーん。気にしてくれてなたら、言ってくれればいいのに」
意地悪っぽく言った誠の言葉に、莉乃はウッと言葉を詰まらせた。
「冗談だよ。気にするな」
誠が優しく微笑んだのを見て、莉乃もホッと息を吐いた。
(今まで誤解していたのかもしれない……。本当に、ちゃんとした秘書じゃなくてごめんなさい)
心の中で莉乃は謝罪すると、誠を見上げた。