なにかを求めている訳でもなく
なにかを諦めた訳でもなく
ただ、言いようのない思いを形にした時、
それは屋上での儀式
彼らがダイブした先に一瞬でも
希望の光は見えたのだろうか
彼らが再び立ち上がった時
その足はちゃんと地についていたのだろうか
幾年の月日が流れてもきっと答えは出ない
ただ、この季節が来るたびに
いつまでたっても抜けない棘のように
胸のどこかが痛む
チクリチクリとあのダイブで受けた痛みのように
記憶となってそれは決して色褪せることなく
残り続けるのだろう
青春の一コマを決して熱くなることもなく
淡々と描いてあるところに
とても好感を抱きました。
是非、一読を。