「ごめんね」
本当の気持ち

次の電車まであと3時間かあ…。何、しようかな。

歩きながら考えた。

ゆうが、私 幸せだった…。いっつもゆうがに無理ばかりさせてた。ごめんね。

クリスマス、ゆうがにもらった指輪。
誕生日、ゆうがにもらったネックレス。
記念日、ゆうががくれたピアス。
ホワイトデー、ゆうががくれたブレスレット。
会いに言った時、ゆうががくれたヘアゴム。


全部宝物…。


せっかく泣きやんだのにまた涙が出て来た。

「う…っ」


「…すみれっ!」




聞き覚えのある、声がした。振り返るとゆうがが走って来ていた。


泣きはらした顔を見られたくなくて私は逃げた。

「まてよ…っ!」腕を掴まれ私は俯く。
ゆうがな息が荒れてる。走って来てくれたんだ…。


「俺ずっと勘違いしてて…ごめん。
大地とそういう関係なのかと思ってて…。」

「大丈夫…、離して…っ」私は腕を話して欲しくて引っ張ったけど、ゆうがの力は強かった。


「シュークリーム、美味かった。セーターもありがとう」
「うん……。もう、離して…」ゆうがは離してくれなくて、悲しくなって涙が溢れた。
ゆうがはびっくりしてた。

「すみれ、ごめん…俺、別れたくない」
「私は、もうゆうがに、迷惑…かけたくない…っ」

ゆうがの手の力が緩んだ時、私は手を振り払って走った。ひたすら。

ゆうが ごめんね。私も別れたくない。けど今までずっと迷惑かけて来た。すぐに会えない距離。ゆうがだってそうでしょ…。すぐ会えないのだってストレスでしょ。

私の体力がきれ、道端に止まった時。
後ろから抱きつかれた。ゆうがだ。

「…いやだ……っ」
ゆうが、私も本当のこと言っていいかな…。
迷惑じゃない...?

「わ、私…私も別れたく、ない……けど...もう迷惑かけたくないのぉ...っ」
「迷惑なんかじゃないから…っ!」

「私、ゆうがのこと好きでいていいの…?」「うん、好き..」
振り返った瞬間ゆうがにキスされた。

「ん……っ、ふ…」

2ヶ月ぶりのキス。涙が溢れてきた。もう無理だと思ってた。

「...すみれ、ごめんな」
久しぶりに見るゆうがの顔。かっこいいな...。
「私も、ごめんね...。ゆうがが大好きだよ」
「俺、すみれと離れたくないな」

ドキっ 、とした。
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