雨の日、綺麗に咲く花は
また仕事を探さなければいけない。
この歳になると仕事の内容に構ってはいられなくて、今までガソリンスタンドや引っ越し業者、さらには時給が良いという理由だけで夜のお店で働いたこともあった。
けれど、全て今回のような理由で辞めてきた。
きっと次も同じだろう。
半ば諦めかけながら、それでも働かなきゃいけないという焦りに胸が張り裂けそうになる。
帰りがけに、コンビニで求人雑誌を手に取り、それをペラペラ捲りながら歩く。
「……っ、」
暫くすると視界にモヤが掛かって字が見えなくなった。
頬を流れるそれを拭うことも出来ずに私はその場にしゃがみ込む。
道行く人が私を避けて歩く中、物珍しそうに見ている人も居た。
けれど人の目なんて気にしていられない私は嗚咽を押し殺すことに必死だった。
持っている求人雑誌を顔に押し当てる。
「…っ、わたしっ、頑張ってるよねっ…」
「……頑張ってる、のにっ…」
「……っ、幸人、助けてっ…」