さよならをあなたへ。
サークルの飲み会。


いつもの個室の引き戸を開ける。


「おぉー!お疲れ」


引き戸の近くに座ってる先輩に声を掛けられて。


「お疲れ様です」


そう言葉を返し、引き戸の一番近くに座る。


「大丈夫?」


そう問いかけてくるのは、友達の百合(ゆり)。


「大丈夫……だと思う」


今の私には、こう答えるのが精一杯だったんだけど……。百合にはバレちゃってるよね、きっと。


バレててほしいのかな、私は。


そんな考えを打ち消して、注文取りを始めた。
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