私のご主人様Ⅲ

何とか雑炊を食べきって、薬もしっかり飲むと眠気が襲ってくる。

昨日まであんなに寝てたのにおかしいな…。掃除もしないといけないのに…。

それでもうとうとするのをやめられず、欠伸を噛み殺していると、頭を撫でられた。

「琴音ちゃんおやすみ」

「ッブンブン」

「寝ていいんだよ。むしろ寝よっか?ね?」

「ッブンブン」

奏多さんの意地悪…。

頬を叩いて顔を上げる。寝ていた分働かなきゃ。それに、廊下のすみに転々としてるほこりたちが気になってしょうがない。

休ませようとする奏多さんと暁くんをかわしつつ、お昼に使った食器類を洗い、掃除機を引っ張り出してくる。

そこまで行くと奏多さんも暁くんも呆れて休ませようとすることはなくなった。

むしろ早く終わらせようとして部屋のごみを集めたり、どこからか持ってきたほうきで床を掃いたりと動き続けてくれた。
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