私のご主人様Ⅲ
「ありがとうここちゃん。…巻き込んでごめんね」
「フルフル」
私の浅はかさも原因だ。信洋さんたちのせいじゃない。
頭を撫でられると、さてとといって立ち上がった信洋さんはいつものやる気のない顔をする。
「さてと、仕事やらなきゃな~」
「信洋さん、俺たちは…」
「お前らはここちゃん付きだろ!仕事忘れるなよ!!」
ビシッと奏多さんと暁くんに指を指した信洋さん。その姿は決まっていて、何となくかっこいい。
でも、次の瞬間ヒヤッとする。
「てめぇが言えるか」
「!」
「あ」
「若」
季龍さんいつの間に。そして、信洋さんは飛んでった。
「若ひっでぇ!!俺ちゃんと仕事してるし!!」
「戻ってくんのがおせぇんだよ」
「ここちゃんに無理させんなって言ったの若だろ!!」
珍しく信洋さんが反論してる。季龍さんも思い当たる節があったのか眉を潜めた。