私のご主人様Ⅲ

「あと何作れば決まる?」

「えっとね、きゅうりとトロピカルジュースだけ!」

「それじゃあメニューはお好み焼きとブルーベリー飴ときゅうりとトロピカルジュースね。って、きゅうりって何よ」

華さんの突っ込みに賛成。お祭りできゅうりなんてあるの?

確かにおつけものにできるし、サラダに添えられるけど、わいわいしてる中にあるイメージはあんまりないかも…。

「っえぇ!?きゅうりの1本漬けあるよね?」

「あるある!琴音ちゃん知ってるよね?」

「フルフル」

「「うっそー!?」」

声を揃えた2人に、やっぱりあるのかなと思ったけど、売っている姿の想像はどうしてもできなかった。

「華も琴音ちゃんもお祭り行かないの?」

「行ったことはあるわよ。でも、きゅうりなんて見たことない」

「琴音ちゃんは?」

「フルフル」

「え、お祭り行ったことないの!?」

「コクン」

頷くなり固まった2人。華さんまで驚いた顔をしてる。

そんなに珍しいことなんだ。世間知らずなことに、少しばかりお祭りに行ったことがないことを後悔した。
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