私のご主人様Ⅲ
「やっぱりダメ?とうがらしたっぷりお好み焼き」
「!?」
タッパーの中にはとうがらしがはみ出して見えるお好み焼きが入っていて、自然と顔がひきつる。
ダメも何も入れすぎじゃないか、これは…。素直に入れすぎですとタブレットに打ち込んで見せると、それが美味しいのに~と言われてしまう。
どうやら大の辛党みたい。でも、食べられる人があまりいなさそうだ。
『それじゃあ、辛さなしと、少なめ、たっぷりを作ればいいんじゃないかな?』
「うーん。そうだね。その方がいいか!葉月ちゃんありがとね」
「また試食してね~」
教室を飛び出して調理室に戻っていく2人を見送りながら、リーダーに視線を戻すと、メニュー表を見てため息をついていた。
「葉月さん、書き足してもらっていいかな…」
「…!」
あ、そっか味が増えるなんて思ってなかったから書いてない…。
リーダーさんと手分けをして、お好み焼きのところに味を付け足した。