雪降る刹那
これが私と彼の出逢いだった。
_____……まだ幼い二人の初恋のお話。
あの後二人で作った雪だるまをお母さんに見せると、とても嬉しそうに笑ってくれたのを今でも覚えている。
その日から毎日ルイと遊ぶようになり、
雨の日も雪の日も、どんなに天気の悪い日でも遊ばない日はなかった。
その楽しい日々に幕が下ろされたのは、ルイと出逢って二年が過ぎた頃。
ルイは急にお屋敷から姿を消した。
お母さんに聞いても分からないの一点張りで、どんなに泣き喚いてお願いしても、ルイの居場所を教えてくれることはなかった。
あれから二十年の月日が流れた今も、ルイと過ごした日々を忘れたことは一度だってない。
それくらい、私にとっては宝物のような時間だった。