「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
そっと、キルクークの唇が自分の唇と重なった。

柔らかな感触に、衝撃と驚きとためらいと恐怖と・・何かよくわからない感情がからまってどうしようもなくわけがわからなくなって・・

ローレルは手をいっぱいに広げたままで硬直した。

キルクークは慣れた仕草で顎にはわした指を頬に滑らせて、唇を一旦離すと、再びーゆっくりと塞いだ。

キルクークの顔がこれまでにない距離に近づいていて、どうしたらいいんだ・・

ローレルは唇をひき結んで瞼をを閉じる力に更にギュウッと力を込めた。

もう何分になる?

まだ?

まだ離さないのか?

僕、変な顔してる

絶対にしかめっ面をしてるに違いない

数分、十分は経過したように思う。

キルクークはようやく唇を離して、僕の体はその腕から解放された。
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