「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
はぁ・・・・

これほどに満足する口づけがあっただろうか。

子供のように唇を合わせるだけの口づけにこれほど昂ったことがあっただろうか・・。

ない

そんなことあるわけがない。

ようやくーだ。

ようやく、この天女のごとき美しき女性が俺のものになるのだ・・。

「アーシャのことは・・任せてください。」

ローレルはクッションに顔を埋めたまま声にならない声で答えた。

「んん、った。」

分かった、と仰せになったのだろう。

そう察して、これほどあの可愛らしい口づけに照れる乙女を見たことなどないと再び愛しさに抱きしめたい欲求に駆られているのを感じた。

いますぐ駆け寄って、自分のものにできたらー

そう、思った
< 113 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop