「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
王妃の姿である父さまがナイフを思わず取り落とし、床にぶつかったナイフが高い金属音を立てた。

「・・失礼。」

平然を装うとしてるけど、無理だ。

父さまはいつもご立派な佇まいなのに、まるで狼狽える猫のようにそわそわしてる。

「あなた、落ち着いて。まずは話を聞きましょう。」

「ああ、ああ、そうだな。」

アーシャは平然として、水を飲んでる。

おいおい・・

この爆弾発言の張本人が一番落ち着いてるんじゃないのか・・?

「アーシャ、ごほん、そのお相手の方は?」

「ああ、どこの王女なんだい?」

アーシャは目をランと輝かせて答えた。

「隣国の第1王女さまなんだけどね、名前はジュアン。僕と同じ15歳なんだ。」

15歳でもう結婚?????

「ちょっと、急ぎすぎなんじゃないか?」

思わず 言うと、アーシャはなんで、と唇を尖らせた。
< 119 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop