「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
母さまは、半ば諦めたみたいに微笑して言ったけど、父さまは複雑って顔をしてる。

アーシャは齢15歳にして、すでに適当に遊んでる子だけど・・

そういう確信に触れるところでは誠実な注意深い子だってことはわかってる。

それに、頑固。
言い出したらきかないってことも。

だから、母さまは一度会ってみることにしたんだろうけど・・

「アーシャ、本気なのか?」

自室に下がるアーシャの後を追い、声をかけた。

「うん、本気。」

振り返りもせず答えた言葉の強さに意思の硬さをみた気がした。

アーシャは男の子なんだ・・

女の姿をしていてもー

男の姿をしていても、女である自分と同じ・・

「その王女さまは、自国のことはどうなさるおつもりなんだ?」

「ああ、何でもずっと王国を離れて旅をしていた第1王子が最近お戻りになったんだって。」

国を離れて、旅って・・すごい行動力のある王子なんだな・・。

「それで、今回正式にその王子が王位を継承されることになったから、自分の国の問題はないってさ。」
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