「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
「そう・・でもその・・肝心の・・」

アーシャは、ああと答えて、衛兵に自室の扉を開けさせた。

部屋の扉が背後で閉まる音を聞いてから、アーシャは再び口を開いた。

「さっきも言ったけど、魔法のことは受け入れてくれてるよ。」

受け入れてって・・・

「その、自分が王となることを?」

「うん。」

「アーシャ、あなたは女王として生きることになるんだぞ?」

自分の本当の性を永遠に偽り続けなければいけないのに・・

「大丈夫だよ。僕は女のこの姿も気に入ってるし。母さんと父さんみたいなものだろ?」

そう、そうだけど・・

本当なら、僕が、夫を迎え、僕が、王に・・

「姉さんはさ、気にしないで、好きなように生きたら良いんだよ。」
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