「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
こう言っちゃなんだけど、俺は王子で見た目もいいし文武両道に長けプレイボーイの名も高い。

女なんかそれこそよりどりみどりってやつだ。

まだ側室さえ持たないでいるのは、遊び足りないからであって・・こんな12歳の男のガキに恋慕するようなこと、あるわけない。

あっていいわけがない。

だけど、どういうことだ?

俺はそのガキのローレルの側に何故だか近づくこともできず、侍従のカインに様子を見に行かせる始末だ。

・・・

カインも訝しげにしてる。

そりゃ・・・そうだよな・・。

でも、・・・

なんだって

あんなに可愛いんだ。

まるで人形のようじゃないか。

漂う色香が目に見えるようだ。

まるで蝶だ。

蝶の精霊だ。

「キルクーク王子?」

ボーッとローレルを見つめていた俺に戻ってきたカインが声をかける。
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