「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
ローレルはキッと侍従を睨みつけた。

「できるわけない、だろう?」

この男はいつだってそうだ。

この僕をからかうようなことばかり言う。

4年前、直属侍従になってから、ずっと、だ。

「したらいいんじゃないですか?」

「は?」

だから、そう呟いてローレルの金色の髪に指を差し込んだ。

「女の格好、したらいいんじゃないですか?きっと似合いますよ。」

その艶かしい囁き方に、聞き慣れた軟派な口調といえど顔が熱くなる。

ローレルは手を振り払い怒鳴った。

「似合うってなんだよ!似合ったって・・そんな・・嬉しくないだろ!」

「そうですか?俺は嬉しいですけど。」

「もーっ、お前は黙ってろ!」

ローレルはイラついて背を向けた。
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