「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
キルクークはもう抑えることのできない4年間、降り積もった欲望を感じていた。

いくら他の女で吐き出しても、消えることのなかった深い深い苦しみだ。

薔薇の棘が心の臓に巻きつき、砂利の道を裸足で歩いているような心持ちでこの愛しい人の寝顔を見つめていた。

もう我慢などできるわけがない。

想いが通じれば・・

ボーン

ボーン

キルクークはその柔らかな頬を引き寄せ唇を重ねる手前で顔を止めた。

時計の針が6時を刻む。

いつの間にこんな時間に・・

腕の中のローレルが光に包まれる。

再び、光が収まった時

その姿は、王子に変わっていた。

女のナイトドレスを着た凛々しく若々しく美しい王子に。
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