「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
ローレルはゆっくりと目を開いた。

目の前のキルクークが自分を見下ろしている。

その目線が近づいているのが分かって、ローレルは自分の姿に目を写した。

男にー「戻った」んだ。

キルクークが握り締めていた手は簡単に離れた。

そして、頬に当てた手も、ゆっくりと・・

「・・」

ローレルは唇を噛んで、キルクークに言った。

「こんな僕でも、愛してるって言えるのか?」

やっぱり・・

キルクークは自分の顎あたりをさすりながら答えた。

「もちろん。ですが、初めての口づけをその姿で受けるのはお嫌でしょう?」

・・え

「俺は男同士でもあなたとなら何の問題もありませんが、さすがに初めての口づけくらいはあなたの意思を尊重したい。」
< 60 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop