「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
キルクークは嬉しそうに微笑んでこっちを見ていた。

・・怖いやつ。

「早く、行けば?」

カッカと熱くなるのを感じながらため息混じりに言うと、キルクークは「では」と答えた。

「失礼します、ローレル、少し寝ろよ?」

「分かってるよ!」

バタンと部屋の扉が閉まる音が聞こえた。

キルクークが・・僕を・・

再び考えて、先ほど落とされた頬の口づけを思い出した。

そっと触れた唇の柔らかさ、みだらな口づけの音

物語の中でしか読んだことのなかった男の人からの・・

愛の告白

嬉しくない、わけがない。

自分が女だったんだって実感できたもの。

けど・・

鏡に映る自分は、どこを見ても

男だ。

生理現象で行くのは男の人用のおトイレだし・・

男の人の裸だって

自分ので見慣れてる。

こんな王女がいて・・いいわけない。
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