「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
ジュアンはうっとりと両手のひらを合わせて言った。

「ああ、アーシャは確かに美形の青年だ。まだ子供だがお前にはぴったりだな。」

「素敵っ、それにそれに!私がこちらに嫁げば私も男の人になれるのよね?」

王家の呪い・・いや魔法は王家の名を継ぐ者にかかる。

つまり、そういうことだ。

ジュアンは心底嬉しそうだが・・

「俺はごめんだ。女になどなりたくもない。」

「まぁどうして?」

キルクークは堂々とジュアンと見合って答えた。

「ローレルに組み敷かれるなんて想像できん!」

男のローレルも女のローレルも、どちらの姿であっても組み敷くのは俺だ。

うむ、とひとりうなづいてキルクークは部屋のドアに歩み寄った。

「では、また明日。首尾よく頼むぞ。」

「はい変態エロ王子。」

カインは丁寧に会釈し、言った。

誰が変態でしかもエロだ。

誰が。
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