「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
強引に唇を奪うことしか考えないまま、俺はその白い肌を見下ろした。

女姿のローレルよりは幾分か距離の近さを感じる。

その分、唇が近くになるのは好都合だ。

俺自身は男などに興味はない。

男を抱いたこともない。

ローレルと出会うまでは、浮名を流して来た自他共認める女好きだ。

だがー

ローレルの肌からは花の香りがする。

スズランかヒヤシンスか・・

それとも高貴な薔薇の香りか・・

たまらなく爽やかで、それなのに果実のように甘い香りだ。

これが女を愛するということか、と4年の禁忌を越えて今更ながらに実感する。

もっともっともっと

もっと近くに行きたいのだ。

俺は・・
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