「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
一妻多夫の国のこと、ローレルも知らないことではなかった。

その国の王女が来ている。

「・・僕に会いたいって・・?」

「はい。丁重にお断り申し上げましたが・・。」

ローレルはゾッとして肩をさすった。

「っ、へ、部屋に下がる。」

「御意。お供いたします。」

「・・うん。」

女の身でありながら、女の夫になるなど

それもたくさんの夫のうちの1人だなど

冗談じゃない。

「・・あなたは俺が守ります。」

キルクークは呟いて、ローレルの背中を見つめた。

聞こえたか、聞こえていないか

その背中を見ていても分からない。

ただ、怯えているのだろうということは分かった。

「強行突破、既成事実、なんてことはまさか一国の王女ともあろう方が考えているとは思いたくないですが・・念には念をということで、、」

部屋に入ると、ローレルはソファーにドカリと腰を下ろした。

「うん・・。任せる。」


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