「王女さまは男のコ?!〜両刀使いの執事は××〜
許せという傲慢な物言いに、ローレルはようやく顔を上げた。

キルクークは困ったという風情で頭をかいている。

そりゃそうだろ、もっと困れば良いんだ!

乙女の唇をかっさらおうとした罪は重いんだからな!

乙女の・・

窓ガラスに映る自分は乙女の姿なんかじゃない・・

この

魔法がある限り

真実の愛なんかに出会えるわけがないと・・思ってた。

僕なんかを本当に愛してくれる人なんかと出会えるわけがないってー

キルクーク・・

は、侍従なのに偉そうで呼び捨てだし、スケベだし・・

だけど

何よりも誰よりも

きっと

僕のことを分かっていて、僕のことを・・

ローレルは熱くなる頬の熱を感じて手のひらを頬に当てた。

バ、バカは僕だ!

怒ってたはずなのに・・
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