午前0時、魔法が解けるまで。-ラブ♡スキャンダル-
「やだじゃねえよガキか!!」
案の定逢坂くんの苛立った声が響いて私は思わず肩をすくめる。
「やだでも嫌でも無理でもねえ。休憩室にいっから来い」
邪魔してはいけないと思い私は黙ってお茶の入った紙コップに口をつける。
その後も何度かやりとりか続いた後、逢坂くんはため息を吐いてスマートフォンを耳から離した。
「ダメだ、砂川のやつ完全塞ぎ込んでやがる。ったく、めんっどくせー……」
逢坂くんがそう言いながらスマートフォンをソファに向かって投げ捨てて、ドカッと一つ分席を空けて私の右隣に座った。
「ご、ごめんなさい……」
機嫌の悪い逢坂くんにビクビクしながら謝ると、逢坂くんは私を横目でちらりと見た。
「お前に言ってねーよ砂川だよ」
逢坂くんの深いため息が静かな空間に嫌に響いて、私は込み上げてくる感情を抑えるためにスカートの端を握り締めた。