午前0時、魔法が解けるまで。-ラブ♡スキャンダル-
落ち着いた焦げ茶の色の髪の毛に、整った目鼻立ち。
それを強調するように黒縁のお洒落な眼鏡をかけていて、更に視線を落としていくとスーツのズボンに、ワイシャツの上に白衣をまとっていた。
この人が、城谷さんかな?
なんてじっと見ていると、城谷さんらしき男の人は長い足をふんだんに利用して大股でこちらに向かって歩いてきた。
「え」
私の目の前で立ち止まったその人に驚いて私はとっさに企画書で顔を覆い隠した。
見すぎてしまって、失礼だっただろうか。
怒られると思って身構えていると、視界が急に晴れて私の手から企画書が消えた。