二度目の正直。《短編》
二度目
川村さん、変わってないね。
―――――…
――――…
私たちは高校生になった
恵水や常磐君とは別の高校。
それもあって常磐君はああやって
言ったんだろうなと思う。
高校に行ったら常磐君が言ったように
新しい出会いがあるのかなって思ったけど
やっぱり常磐君が好きなんだって
実感するだけで、他には何もない
だから、もう一度会えるのは
文化祭の時だけ。
ただ少し話せるだけでいい。
きっと常磐君は私を避ける
卒業式の日、他の子には教えてたのに、
私には連絡先も教えてくれなかったし。
だけど、少しだけ話したい。
前みたいに、笑顔で。
常磐君の高校の文化祭は明日。
前からその日は予定を空けといた