二度目の正直。《短編》
常磐君が私と海島君の
腕を引き離してくれた
海島君は着ぐるみの頭を取って
その顔を引きつらせた
「は?仕事してるんだよ
お前には関係ねぇだろ」
これまた1週間前に聞いた台詞
きっとこのあと常磐君は…
「関係あるよ」
そう、関係ないって………え?
関係あるって言った?今。
「何の関係があるっていうんだよ?」
海島君の声に現実に戻る
そうだ、きっと元クラスメートとか、
「困ってるから」とか言うんでしょ?
「俺達の関係?
ふっ、それこそお前には関係ない。
いいから邪魔なんだよ、去れ。」
怒気を帯びた常磐君の冷たく低い声に
私までビクッとする
海島君は情けなく走って逃げていった