二度目の正直。《短編》
常磐君は冷たい表情のまま私を見下ろす
こ、こわいんですが……?
「川村さん、狙われすぎ。」
「ご、ごめんなさい…2回も」
「本当だよね」
やっぱり迷惑かけちゃったよね…
常磐君には嫌われたくないのに
どんどん嫌われて言ってる気がする…
「ごめん、……じゃあ、私仕事が…」
このまま一緒にいたらもっと嫌われちゃうと思い、私は立ち去ろうとした
でも、常磐君がそれを許さなかった
後ろから腕を引かれ、
常磐君に後ろから抱きしめられる
………へ?
背中に感じる常磐君の温もりがこそばゆい
「と、常磐君…?」
私が話しかけると常磐君はハッとして
私からばっと離れる
「ごめん」
眉にシワを寄せて
申し訳なさそうにする常磐君
あー、少しだけ期待したのにな。
もしかしたら私のこと好きに…なんて。
常磐君が私のこと好きになるわけないのに
ただ、腕を引っ張った反動で
抱きしめちゃっただけなんだ。