二度目の正直。《短編》
「どれが見たいの?」
うーん…
やっぱりここは恋愛モノ?
でも常磐君つまらないだろうし…
「私はどれでもいいよ。常磐君は?」
「俺はこれかな」
そう言って常磐君が指差したのは
すごく怖いと評判のホラー映画。
私、ホラー映画だけは無理なんだけど…
で、でも少しくらい我慢すれば…
「あ、う、うん!じゃそれにする?」
見る前から冷や汗が出てくるんだけど…
「………」
隣で黙っている常磐君。
「くくっ」
そして、いきなりわらいだした。
「ふ、やっぱり苦手か。冗談だよ
雪乃の焦った顔おもしろい…」
冗談か…良かった…
というか、おもしろいってそんなに
面白くはないと思うけどね!
まだ笑い続けてる常磐君が
何の映画にしたかはわからなかった