二度目の正直。《短編》
そのあと、料理が届いて食べ始める私達
「常磐君、少し食べる?はいっ」
少し恋人らしいことがしたい。
そう思って、私のハンバーグを
少し切って常磐君の口元へ持っていく
「…別にいいよ」
常磐君の言葉にフォークが力なく
ハンバーグのプレートにカチャンと落ちる
なに、それ…っ
私は少しでも常磐君に女の子として
みてもらいたくて、
服もメイクも気合入れて頑張ったのに
常磐君はただ友達と出かけるくらいにしか
思ってなかったのかな…
そんな私の異変に気づいたのか
常磐君が声をかけてくる
「雪乃?」
「…常磐君は私のことどう思ってる?」
もしかしたら好きじゃないのかも。
友達としての好きだったのかな
常磐君は『好き』を
勘違いしてるんじゃないかな。
だって、私と手を繋いだり、
キスしたり…したがらないもんね。
「は?どうって…」
目が泳ぐ常磐君
本当は自分でもわかってるんじゃないの?