友達以上、恋人以下。

3年 4月

………わたしはそのまま三年になった。

春休み中にクラスが張り出されていて、それを確認してから、登校日に登校するようになっていた。

クラス発表の日の夜、急に小林からラインが来た、

『また同じクラスだったな、新クラス、全然知ってる人いなくておれまじでビビってるんだけど笑』


『同じだったね、三年でもよろしく。私も、小林の名前見たときはちょっと安心した笑』


『おれも笑 部活同じのやつしかわかんねーし』


『だよね、わたしも。吹奏楽部の子、ちょっとしかいなかった。小林はテニス部だったよね?誰がいるの?』

って、こんな感じで新クラスについて話していた。


『そういえば、2年の始めの方はわたし、小林こわかった笑』


『はあー?俺それよく言われるけど、1年の時より丸くなってたからなー?笑笑』


『だって、噂になってたもん!三年のクラスでも死ねとか言ってちゃダメだよー』


『言わねーよ笑 俺がガキだっただけ。
言ってたって死なねーしな笑
クラスから排除されるし笑』


『排除とか言わないで!怖すぎでしょ!そんなこと言ったら新クラスどんどん不安になるじゃない』


『どうしても友達できなかったら話ぐらい聞いてやるよ』


……私にとっては、こんな風に素で男子とラインをするのは初めてで、一年の時にいた元彼とも、こんなに楽しくラインをしたことはなかった。


ラインをしてる間はすごく短い時間に感じられて、気づいたら夜中までラインが続いてた。


『ちょ、小林…ごめんだけど私そろそろ寝なきゃ』


『あ、そうだよな、もうこんな時間か。悪かったな、付き合わせて。明日も部活か?』


『うん。吹奏楽は休みないからね笑 合奏中に寝ないようにしなきゃ笑』


『大変だな、テニス部はそろそろ引退だよ。明日も部活頑張れよ!おやすみ』

『ありがとう!おやすみ』


顔も見えずにずっとラインしてるだけだったけど、すごく距離が縮まって…



新学期に入ってからも、毎日のようにラインをして、教室でも直接会話する頻度が増えた。

部活のこと
新しいクラスメイトのこと
受験のこと

なんでも無い世間話をずーーっとしてた。
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