好きとスキが重なった日②
「てかさっきから気になってたんだけど、何でマスクと帽子してんの?」


「それは…日焼けするからだよ」


「ふーん、まぁいいけど
ところでお姫様、僕がエスカレートして差し上げましょうか?」


「何?急に改まっちゃって。
お願いします」


悠真が私の手をとり、助手席までエスカレートする。

私はあまりにも恥ずかしくて、頬が紅潮するばかり。


絶対悠真も照れてるはず。



助手席のドアをまるで執事のように開けて、"どうぞ、お乗りください。お姫様"という悠真の言葉を聞き、思わず笑いが込み上げてくる。


実際は心からそう思っていないはず。


「シートベルトもお願いしますね、って何か慣れないなー。
俺、絶対こういうの向いてないわ」


「ありがとう。
ふふ」


「笑うなよー!俺だって恥ずかしいんだからさ」


「分かってる」


私が助手席に乗り込んでシートベルトをすると、悠真はドアを閉め、運転席に乗り込んだ。


何かワクワクするなぁ~。

誰かに運転してもらうのって家族以外初めてかも。
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