カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜前編
よくよく考えると

私とカズキはデートらしいものはしていなかったんだ。



これが初デート。


それに…


カズキと



結ばれた日。







プリクラをしたり、ゲームで対戦したり、
私はすっかり、浮かれていた。







□ □ □


「あーわりぃー電話きた。」


めんどくさそうに携帯を後ろポケットからとりだしてういると、とたんに顔色が笑顔に変わる。






「シュンさんからだよ。
産まれた電話なのかもな」





「カズキです!」





本当に、シュンサンからの電話を心待ちにしてるようで

いつものクールな彼からは、想像つかないような明るい声。




あ~早く産まれたって聞かせて。

私もソワソワしながら




カズキが電話を終えるのを今か

今かとワクワクしながら、耳はダンボ状態。




赤ちゃんどっちなんだろう・・?



女のこかな~男の子かな~





興奮した様子で見上げていると、段々険しい表情に変化していくのに。


不安を感じる。







どうしたんだろ・・?








静かに携帯を閉じ・・



開いた言葉が思いもよらない一言・・






「死産した・・」























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