カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜前編
「高田カズキだね?
どうして、こうなったかわかるね?」

「はい…」

「じゃぁ。逮捕するからな?」

「はい…」

「え~14時17分窃盗の容疑で逮捕。」


俺は両腕を後ろに組み合わせられて、冷たい鉄をはめられた。

「せめて…手錠だけは辞めてくれませんか??
この子はまだ15なんです! たった15なのに手錠はひど過ぎます!!」


泣きながら警察に喰ってかかる母。


「お母さん?気持ちわかるけど…悪い答したら、当然の罰があるんですよ?手錠は、仕出かしたしまった罪の重さですよ」


冷静に言い放つ男に母さんはうなだれてしまった。

「母さん…ごめん」

泣き崩れる母さんに俺はこれしか言えなかった。


屈強な男達に挟まれてパトカーに乗り込んだ。



妹がいないだけが救いだった。


あんな姿見せられねぇよな…



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