カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜前編
「15やそこらのガキが、1万なんてあるわけないだろ?

よっぽど腹にすえかねたんだと思うぞ?」



シュンさんは、ドアを開けて外にでる。

気持ちよさそうに、夕日にむかって背伸びをする。

それを見ていた私も、気持ちよさそうなので一緒に真似をしてみた。




「う~ん」

久しぶりに、体をのばした気がする。




「ねぇ?シュンさん」

「うん?」


「確かに車盗んだのはよくないと思いますよ?
もっと他の方法で来て欲しかったと思います。
でも、あんなに大切にしていた兄弟を捨てて、ここに来たとも私には、思えない。
事情はわかりませんけどね。
いくらでも、カズキの事を私待とうと思ってますよ?」

私は夕日を見つめながら、自分に言い聞かせる用にシュンさんに話したのだった。




あの時の気持ちには、本当に偽りはなかったんだよ?


でもね。


やっぱり神様って残酷だよね?





あんな出来事があるなんてさ。






でもそのお話は

まだ、まだ先のお話…











そう…


ずっと、ずっと先のお話…







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