カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜前編
「こんな時に、カズキの話しなんかしないで!
カズキなんて、どこにもいないじゃない!
いつも私の側になんて、いないじゃないのよ。」
「…舞…。」
「今、側にいない人の事はどうでもいいのよっ!!
じゃあ、平田はどうなるの?
平田と結婚するんでしょう?」
ユキは押し黙ったまま、
ギュッと唇を噛み締めていた。
「わかったら、早く行って!私も諦めないから。」
ユキも納得したのか、ゆっくりと頷き、再び走りだした。
「ひゃっほーい!」
背後から奇声が聞こえる。
「ウサギちゃん。発見!」
その言葉と同時に、私の袖が強く引っ張られ、私は大きくバランスを崩し、地面に叩きつけられた。
「舞--!!!」
気付いたのかユキが振り返り叫んでいた。
「ユキ!!行って!」
もう一度立ち上がろうとするが、私は両足を押さえつけられて上手くたちあがれない。
「必ず助けに戻るから!」
お願い!!
神様!!上手くユキだけでも逃げきれて!
「無駄な抵抗やめろよ。
あいつもすぐに、喰われちまうから。」
見知らぬ男は、ヘラヘラ笑い私の上にまたがっていた。
カズキなんて、どこにもいないじゃない!
いつも私の側になんて、いないじゃないのよ。」
「…舞…。」
「今、側にいない人の事はどうでもいいのよっ!!
じゃあ、平田はどうなるの?
平田と結婚するんでしょう?」
ユキは押し黙ったまま、
ギュッと唇を噛み締めていた。
「わかったら、早く行って!私も諦めないから。」
ユキも納得したのか、ゆっくりと頷き、再び走りだした。
「ひゃっほーい!」
背後から奇声が聞こえる。
「ウサギちゃん。発見!」
その言葉と同時に、私の袖が強く引っ張られ、私は大きくバランスを崩し、地面に叩きつけられた。
「舞--!!!」
気付いたのかユキが振り返り叫んでいた。
「ユキ!!行って!」
もう一度立ち上がろうとするが、私は両足を押さえつけられて上手くたちあがれない。
「必ず助けに戻るから!」
お願い!!
神様!!上手くユキだけでも逃げきれて!
「無駄な抵抗やめろよ。
あいつもすぐに、喰われちまうから。」
見知らぬ男は、ヘラヘラ笑い私の上にまたがっていた。