カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜前編
10分後かぁ…。

こんな格好はまずいな…

鏡に映しだされた姿は、グレーの上下のスエットに、髪はサバンナの草原に生息してる草のように荒れ放題。


これは…!


慌てて、髪にミストを降りかけ、ドライヤーで寝癖直し開始!


その間、頭の中で洋服のリサーチ。


パステルグリーンで、ノースリーブのワンピースを着ることにした。



メイクまでは、時間がなく、ピンク色のルージュだけを唇に彩りをそえる事に。

「よしっ」


小さく気合いを入れて、勢いよく、階段を駆け降りた。

「ちょっと、行ってきます。」

慣れない眼帯のズレを治しながら、待ち合わせの自販機へと、小走りで向かった。


自販機に向かうと、すでにそこには、ピカピカに洗車された、黒い車が停車していた。




私は、覗き込みながら小さく右手をふり、合図を送る。


それと同時に助手席の窓が静かに開いた。







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