カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜前編

許さない

学校に入る早々、嫌な人と遭遇してしまう。



そう…佳子だ。



私達は、佳子なんて見えてない、なんて言うそぶりで話しをしながら、上靴にはきかえる。



そんな時だった。



後ろから誰かが、いきなり肩に手を回してきた。


びっくりして振り向くと、「ニヒヒ」と笑うカズキがいる。



「ヤダ!も~びっくりしたじゃない。」

「アハハ。いいじゃん。」

「ハイハイ。朝からごちそうさま。」

「うるせぇぞ。ユキ!平田といちゃついてろよ。」

「俺が何だって?」

「ゲッ!いつの間に来たんだ!?」



たわいもない、みんなとの会話が楽しく感じていた。


学校に来てやっぱりよかった♪



「いくぞぉ。舞」

「うん。」



カズキ達の後を追って、佳子の横を横切った瞬間。








「テメ-覚えてろよ。」


低く小さな声が耳に飛び込んできたのだ。





< 241 / 284 >

この作品をシェア

pagetop