カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜前編
その日、私はいつまでも鳴らない携帯とにらめっこをしていた。

ご飯を食べてはにらめっこ。

買い物に出掛けてもにらめっこ。


もう!全然掛かってこない!!


気が付けば、寝る時間じゃないか!!

カズキのばーか!!

クッションにポカポカと八つ当たりをしていた時に、待望のメールが鳴った!


着信:カズキ

よしよし。

開いてみると



‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡

聞いたと思うけど、退院したから。心配いらないよ。カズキ

‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡






へっ?これだけ?


会いたかったよ?とか、寂しかったよ?とかはないの?


がっかりしながら、私は布団のなかへ入った。

まぁ、カズキらしいからいいか。

そんなカズキも大好きだよ。





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