H! SCHOOL LOVE
「言っとくが……俺の教え方が厳しいからって…泣くなよ……」

諏瑠多弦が不安そうな顔で言う。

「うん!
あなたにどんなに厳しい教え方されても絶対に泣かないけど。私、何度も言ってるよね? 泣いてな」

「頑張れよ………。緒志先輩……」

私の名前……覚えてたんだ……。


5日前…。

『あなた…。
諏瑠多……弦…さん?』

私は家庭科室にやって来た男の子に声をかける。

厳しそうには見えない。

『誰?』

『ああ…。
私は2年A組の緒志レヤです』

ありがとう……。

「ありがとう……。弦」

「呼び捨てにすんな…」
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