H! SCHOOL LOVE
私が熱々の鍋のフタを右手に少し触れてしまった後…。

「大丈夫か?
…少し赤くなってるな……。冷やそう」

弦くんは私を流し台まで連れていくと、蛇口をひねって水を出し、私の右手を冷やしてくれる優しい弦くん。

本当は弦くんって優しい人。

「この実力だと……毎日やらないといけないな」

弦くんはやっぱり厳しい人だ。


その日から私は毎日家庭科室で弦くんに教えてもらいながら、料理を作っている。

弦くんが家庭科の先生に土・日も家庭科室を使用出来るように許可を取ってくれたからだ。
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