斎藤一と謎の少女
手に縄をかけられ、屯所と言われるところに連れていかれた。
ここは斎藤さんの仕事場みたいだ。
幹部みたいな人達に囲まれ、尋問されることになった。
ここで連れて帰ると言った偉い人が語る。
「これから質問したことに答えろ。じゃないと斬る。」
私は頷いた。
「何を見た。」
「白い髪と赤い目、獣の目をした理性を失くした人を見ました。」
「国はどこだ。」
「信濃国(長野県辺り)です。」
「名は何という。」
「立川美海と申します。」
「ここから解放されたいか。」
「いいえ、殺されても構いません。」
そう、正直に言った。
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