斎藤一と謎の少女
「なら、これを飲め。そうしたら、生きられるかもしれないし、死ぬかもしれない。」
そう、言われて差し出されたのは見慣れた薬
「もう、飲みました。」
周りは驚いていた。
最初に口を開いたのは斎藤さんだった。
「それは…幕府に?」
「…はい、多分。悪い事は何もしてません。」
それから、偉い人が少し考えた後に
「飲まされたのはいつだ?」
いつだっただろう…
「それより…今は何年ですか?」
「元治元年の5月29日だ。」
「では、去年は何年ですか?」
「文久3年…」
「文久元年の前は?」
「万延元年…」
「万延元年の前は?」
「安政6年だったか?」
「なら、安政元年か2年の時です。」
「何月何日か分からないか?」
「分かりません。分かるはずもありません。」
「なぜ?」
「飲まされた場所に行かされた時、日が当たらなかったので…」
「日が当たらないとなると、確かに分からないな」
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