【♡番外編♡】おはよう、きみが好きです
「い、いや……そんなことは……」
なにがいけなかったんだ?
なんで悟られた?
頭をフル回転して、失態の理由を探る。
ダメだ、思いつかねぇ。
とにかく、誤魔化さねーと、せっかくのサプライズが台無しだ。
「……俺がいつ、きょっ、挙動不審になったんだよ」
そうだ、とにかく誤魔化すしかないんだ、俺。
「まさに今だよ!なに、その中に大金でも入ってるの!?」
案の定、泪は俺のスクールバックを指さした。
いや、この中には、泪へのプレゼントが入ってんだよ。
だからか、つい手放せずに抱えていた。
「別に、普通だろ。この方がた、食べやすいわけよ。あぁ、泪もやってみれば?」
「食べやすい!?バック抱えながら、焼きそばパン食べるのが!?」
だから、こん中には、アンタへのプレゼントが入ってんだよ!
仕方ねーだろっ。
そう叫びたい衝動をグッと堪える。
「……意味不明すぎるっ、未確認生命体かっ!」
「うるせ!つか、彼氏を未確認……なんちゃら?呼ばわりすんな!」
ついツッコむと、「ぶっ」と誰かが吹き出した。
顔を上げれば、和樹が口元をおさえて必死に笑いを堪えてる。
この野郎、他人事だと思って……。
もちろん、ここにいる全員はサプライズのことを知ってる。
だから、俺がしどろもどろに誤魔化そうとしてるのが面白いんだろう。