【♡番外編♡】おはよう、きみが好きです


***


そして放課後、俺たちは作戦通り、空き教室で、泪のプチ誕生日会を開いた。

黒板には、朝登校してきた時に、あらかじめ書いておいた『Happy Birthday』の文字。


「「「「「ハッピーバースデー!!」」」」」


泪を空き教室に呼んで、クラッカーと拍手で出迎えた。


「どうしよう、泣きそう……」

「泪、こっち座れって」


俺が机をくっつけて作った誕生日席に案内する。

そこへ、田崎と委員長がケーキを持ってきた。


「調理室にこっそりおかせてもらったの」

「夕美との手作りだから、盛大に感動しながら食べてよね!」


そこには、手作り感満載のイチゴの誕生日ケーキ。

それを見て泪が、ついに泣いた。


「もうっ、嬉しすぎるよぉ~っ」


親友のふたりに抱き着く泪に、俺まで幸せな気持ちになる。

あぁ、好きな女の子の笑顔って、こんなにも心を温かくするのか。


改めて、思い知ってしまった。


「俺たちからは、シャンパン」

「ノンアルコールだから、安心してな?」


幸人と和樹が、シャンパンを紙コップに注ぐ。

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