わたしの彼氏は××××です。
◆Pattern2 『通学路』
「それじゃ、行こうか美鈴」
颯ちゃんはわたしに手を差し出しながら、玄関のドアを開ける。
「うん」
その手に自分のを重ねながら、わたしは肩越しに後ろを振り返り、玄関に立っているお母さんへと目をやった。
「いつも迎えに来てくれてありがとうね。颯太くん」
「いいえ。好きでしてることですから」
そう言葉を交わすお母さんと颯ちゃんをぼんやりと眺める。
「お母さん、朝から颯ちゃんを部屋にいれないでっていつも言ってるじゃん」